2023/01/10

 

いっぱいの大切が詰まった本棚や猫と並んで座るためのソファや東京から持ち帰ったテレビが私の今の生活にもすっかり馴染んできた。なんとなく始めたブログ(という名の独り言)もかれこれ五年目。なんでこんなにも言葉が絶え間なく溢れ出るのかは自分でも分かんない。でも自分なんかの拙い言葉でも時々読んでくれる人がいたり、私自身が月日を経て励まされたりするから続けてゆこうと思う。始めた頃は大阪で仕事をしていて朝ドラを見るのが日課で五百円玉貯金をしたかったらしい。頑張るという名の呪いを独学で解いてから生活の全てがガラリと変わった。今でもふと小さい鍋で野菜だけを煮込んだ夜ご飯を食べていた自分に戻りたくなる。洗濯物にできたシワだって生活の一部分だった。誰に何と言われようとも眩しい生命の一部分だった。

 

頭ん中にある色々を言語化するのは本当に難しいことで。複雑で漠然とした感情も、喉の奥に残ったままの得体の知れない何かも、簡単に言葉にできたら楽なのになと常々。でも簡単に言葉にできたらできたでつまんなそう。人生の何が辛いって自分が置かれている環境をよく理解できすぎてることだ。何回泣き叫んで訴えかけても何も変わらなかった。幼少期に根付いたトラウマは恐らく一生消えなくて私を苦しめ続ける。楽しいも嬉しいもそれなりにあるからどうにかなるのが更に辛い。言語化できない色々をかき集めるとそれなりの歴史が生まれるんであろう。最近は目を瞑っても今の私しか映らなくてなんだかちょっと寂しい。これでいいのか?こんなもんで余生を乗り越えられるのか?

 

お正月はじいちゃんばあちゃんに会ってみんなですき焼きを食べた。それから城崎温泉に行って五年分くらいの蟹を食べた。湯冷めすらできそうにないぬるいお湯に浸かった後、深夜のマッサージチェアでこっそり未来を考えたりした。会いたい人が沢山いて戻りたい場所が沢山あって辿り着きたい未来も沢山ある。五年目の私は誰かが時々読んでくれることに重きを置いて言葉を残してゆこうと思う。力を入れず気のままありのまま、今までどうにかなってきた人生を辛くても辛いまま歩んでゆこうと思う。目を瞑ると深い深い真っ暗な部分に吸い込まれそうになる。次に目を開けると朝が来ていて安心したり不安になったり。こうして日々は続いてくのです。