2024/01/12

 

今年最初の映画館は笑いのカイブツを観た。文字を打ちながら手が震える。今までにない感情が込み上げるわけでもないんだけど、ずっとそわそわしてしまう。何度も泣くのを我慢しながら観た。俯瞰ではなく仰視。誰かの人生が作られていく過程をものすごく低い位置から私は眺めていて、また沈んでいく感覚に陥る。ここは居心地が良くてでも足元はいつも湿ってて早く逃げたくて。そんなに難しいことではないはずなのに難しく考えちゃって更に沈んでしまう。私が魚だったら一生ここにいるんだろな。

 

エンドロールに知ってる人の名前があった。こうして私はかつての仲間の生存を知る。そんな文章を書いてる今はお花屋さんのバイトの面接の帰り。電車の中で文字を打っていて頑張って我に返らないよう気をつけてる。多分というか絶対そうであらないと私だけが困るんだけど、仕事を辞めてから色んな選択肢の中で一番自分らしい道を選んでみた。まだ選んだだけだから手元には届いていない。もしかすると届いたらなんか違うって思うかもしれないし、後悔するかもしれないし、結果次第では深く深く沈んで魚になってしまうかもしれない。正解なんて欲しくないのに正解がないことにものすごく腹立つのどうしよう。面接の帰りに駅前のマクドでポテト買えばよかった。正解の代わりに背徳感が欲しい。

 

毎日なんもなくて寂しくて悲しくて辛くてどうしようもないから楽しかったときのことばかり思い出して耐えてる。余計にどうしようもなくなるときもあるけど、総合的に見れば満たされるから耐える。面接で「若い人たちはみんなすぐ辞めてく」と言われた。その若い人たちの中に私は入ってるのかな。これ以上大人になるのは嫌だな。冬眠から明けたばかりの寝ぼけた熊の動画ばかり見てる。なんもないからこそやることはあるしやるべきことはあるし。仕方ないから今は自分の選択肢を信じて頑張ってやるか。やるだけやって燃え尽きたらそれまでじゃ。