2019/06/03

 

今日の空は水色とピンク色だった。優しくてあったかくて切なくて寂しい空だった。Charaのミュージックビデオに出てくるような空だった。ずっと見ていたい空だった。私はやっぱり暗い人間だからこんな空を見てしまった日には涙さえ出てくれない。

 

ちょっとしたことで心が弱くなる。誰かの肩が私の肩にぶつかる。急ブレーキの音が鳴り響く。電車が大きく揺れる。先輩がイライラしてる。猫が喧嘩をしてる。犬が吠えてる。鞄の中でおにぎりが潰れた。信号がなかなか変わらない。私の心が弱くなる。

 

ずっと仲のいい友達に観てほしいと言われていた生きてるだけで、愛。をやっと観た。友達がどうしても私に観てほしかった理由が分かるようで分からない。頭から血を流した酔っ払いの主人公が「国民保険に入ってないから〜」と笑ってる場面に意味もなく泣きそうになったりはした。これから、どうしたらいいんだろう。

 

暑くなると去年のことを思い出す。上京して数ヶ月で仕事をやめた私を訪ねてパパが大阪からやってきたことがある。一緒に妙典の映画館で万引き家族を観て居酒屋で昼間からお酒を飲んだ。帰り際に「帰っておいで」と優しく言ってくれた。大阪で大きな地震があったのは翌日のことだった。もしもあれがパパと会う最後になっていたら。そんなことはもう考えない。

 

大きな選択肢が目の前に立ちはだかる。何を取っても駄目な気がして、何を取っても何とかなる気がしてはっきりと答えを出せない。こういうとき不謹慎な妄想をしてしまう。もしもあと余命が半年しかなかったら、私はきっとすぐに答えを出せるはずだ。命の尊さが不思議でたまらない。

 

夢の中でも悩んでいた。この前なんて夢の中でも働いていた。馬鹿みたいに必死になっても手に入れたいものは手に入らない。我慢をして何になる?まだ何もかも始まったばかり?怖い。怖くて仕方がない。スタートなんていらないからゴールが欲しい。

 

部屋の壁にフィルムカメラで撮った思い出たちが飾ってある。思い出は時に私の心をえぐり苦しめるけど、それでもいつだって私の心を救い抱きしめる存在でいてくれる。あの頃があったから今がある。それを感じるたびに私はまた少しだけ強くなれるんだろう。

 

赤ちゃんのようにたくさん食べてたくさん眠る。よく笑いよく泣く。THEBOOMの中央線を聴けば気持ちいい眠りにつけることも知ってる。君の家のほうに流れ星が落ちたよ。僕はハミガキやめて電車に飛び乗るんだ。今頃君は流れ星くだいて湯舟に浮かべて僕を待ってる。

 

訳も分からず疲れている。文章を打ちながらどこか遠くへ飛んでいきそうになったりもした。今日見た水色とピンク色の空、また見たいな。また見たいから私は明日も生きてみるよ。夏になれば花火をしてスイカを食べて足の爪を真っ赤に塗ろうね。おやすみ、世界。