2019/05/05

 

不安定な毎日だ。神聖かまってちゃんのフロントメモリーが頭ん中でずっと流れてる。明日には興味がない。昨日の自分は今日になってようやく愛してあげられる。もうすぐで部屋の電球が切れる気がして落ち着かない。

 

スピッツの音楽だけが正義だと思う日がときどきやってくる。窓を半分開けて、イヤフォンを付ける。再生ボタンを押した瞬間からこの世は私だけのもんだ。お向かいの家からトンカツの匂いがする。あー今日なんも食べてないや。あー明日は仕事に行かなくちゃ。あー新しい季節はなぜかせつない日々で。

 

愛想笑いで顎が痛い。眉間に皺が寄る。いつも明るい先輩の頭は白髪だらけだ。みんなビールをがぶがぶ飲んで煙草をぷかぷか吸って「明日からもがんばんべ」とへらへら笑ってる。知らなくてもいいことが多すぎる。知りたかったことさえも今じゃもう知りたくない。大人になんかなるんじゃなかった。

 

坂元裕二のカルテットで巻真紀さんが言った。「泣きながらご飯食べたことがある人は、生きていけます」私はきっと六畳の私だけの部屋で泣きながら大好きなオムライスを食べたから今生きてるんだ。そうでないと困るんだ。

 

東西線に乗りながら見たスカイツリーも深夜のコンビニから見上げた東京タワーもお好み焼きを食べた帰りに寄った通天閣もどれも同じように思う。お好み焼きの後に近くのスナックでじいちゃんが歌ってくれた五木ひろしは最高だった。それしか思い出がない。

 

そろそろ布団を干さないといけない。本当はゴールデンウィークのうちにするつもりだった。私はもう明日から仕事に行かなくちゃいけない。布団は干さないし夜ご飯はカップヌードルしかないし外で猫が喧嘩をしていて心臓がドキドキする。

 

月末にライブに行くことしか楽しみがない。行けなくなった再来週のライブのチケットは譲ることになった。譲る子からも一緒に行く子からも連絡が返ってこない。私は私だけのために幸せになりたい。

 

朝ドラを見ることしか日課がない。メイクをしながら車の免許が欲しいなーとか500円玉貯金したいなーとかカラオケ行きたいなーとか考えることしかできない。だけど昨日買ったヤクルトを飲んで元気出すんだ。

 

今日のことは明日にならないと愛せない。ずっとベッドの上でゴロゴロしてたこと、明日にならないと許してあげられない。夜ご飯はカップヌードルしかないから私は今からお湯を沸かすためにキッチンへ行く。今はそのことしか考えたくない。